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大町5の町家アニメスタジオ

代表・打田です。

 

大町5丁目の空き町家を改修しアニメスタジオができました。

弊社ではデザインから施工まで携わりました。

 

もともとは普通の一般住宅。そのまた昔は乾物屋さんだったようです。

 

 

↑こちらが工事前。

 

外部のイメージもガラッと変わりました。

今回さりげなく耐震補強も行っております。

 

入口左側の袖壁は新しくRC造の基礎を作り、土台・柱・筋交いを入れて強度を上げています。

町家の場合、奥行方向にしか壁がないので、間口方向に対しては耐震的に弱くなってしまいます。

横並びで連なっていて支えあっているうちはまだ大丈夫かもしれませんが、隣がないとちょっと心配…

 

ただ、間口が狭い家も多いので袖壁を作ってしまうと存在感が出てしまったり、邪魔になるケースも

あるかと。

 

今回は3枚の引き戸を袖壁に引き込んでサッシの存在感を消し、雁木空間との一体化を図る設計に

しているので、袖壁の「耐震壁らしさ」を感じなくさせました。

 

外部には杉の格子もつけて、インパクトのあるファサードとしています。

 

 

 

内部のbeforeはこちら↓

レトロ感がある昭和の町家という感じ。

ここは土間空間を広げてミュージアム仕様になりました。

 

↓after

天井はあえての竿縁天井風に。

クライアントはレトロな感じも残したいとのことだったので、キレイにしつつも近代化しすぎず、古さを残す。

というカタチでデザインしています。

 

正面に見える障子戸はもともとあったものを障子紙を貼り替えて再利用。

 

床が上がったところは監督の部屋。

会社名の「スタジオ藍丸」にちなんで藍色の漆喰を塗りました。

(この色を出すのに左官屋さんと四苦八苦しました…)

 

↓もともとはこんな感じ。

天井や天袋、飾り棚などはそのまま

 

 

↓いったん床は全て撤去して、床下に防湿フィルムを敷いた上でコンクリートを打設しています。

床下が土だと湿気がたまるので、この機会に改善します。

またこの部屋にも耐震壁を設けるために基礎の立ち上がりも作ります。

 

この状態を見たクライアント様は床がなくなっていることに驚きましたが、完成した後を見たら前の雰囲気がちゃんと

残っていてすごい!と喜ばれていました。

他のスタッフの方もどこを改修したのかわからなくなっていました笑

 

古い状態と新しく工事した部分を自然になじませることも得意としています。

 

2階部分はオフィスとなります。こちらはあまり大きく変えていませんが、畳をフローリングにして

オフィスチェアを置けるようにしたり、照明を変えたりしています。

スタッフの方が快適に働ける空間としました。

 

9/10にテープカットが行われ、上越市長や新潟県副知事などが来られました。

色々なローカルメディアで早くも話題の「スタジオ藍丸」。

平日はミュージアムも公開していますので是非!